ブループリント機能で業務フローを可視化する

業務フローを可視化し組織全体をレベルアップ!

最近、DXの推進やクラウドサービスの普及などにより、あらゆる業務やさまざまな意思決定のために、情報システムや大量のデータを活用する時代になりました。しかし、組織のサイロ化や事業の複雑化の問題を抱える企業が増え、そこに顧客との接点(タッチポイント)の多様化が加わって、ますます組織と事業の全体像を把握することが困難になっています。それを解消するには、複雑になっている部分を視覚化して整理し、相互の関係性を理解することが重要で、そのためには、全体を俯瞰してみることができるツールを利用するのがオススメです。

DXとは?

DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略ですが、「DT」とは表記されません。英語圏では「交差する」という意味を持つ「trans」を「X」と略すことによると言われています。DXの目的は競争力の維持・獲得・強化を果たすことにあり、そのために、データとデジタル技術によって商品やビジネス、業務、企業文化等の変革を成し遂げるものです。

サイロ化とは?

サイロ(Silo)はもともと農作物や飼料、工業用原料などを貯蔵しておく大きなタンク、または倉庫のことで、内容物が混ざらないようにそれぞれが完全に独立しています。これを企業の組織に置き換えて、それぞれの組織で業務が完結する縦割り構造になり、組織間での連携がされない状態を「サイロ化」すると言います。
サイロ化すると、組織間で情報がスムーズに伝わらず業務効率が低下する、導入しているシステムの違いによりデータ共有が難しい、といった弊害が生じます。その結果、迅速な意思決定と経営判断ができず機会損失につながる恐れがあります。サイロ化を解消するには、現場ではサイロ化している状態に気づくことが難しいため、組織全体で対策をしていくことが求められます。

「ブループリント」で人やデータの流れを可視化する

全体を俯瞰してみるには「ブループリント」と呼ばれるツールが有効です。ブループリント(Blueprint)は「青写真」と訳されます。青写真が設計図などの複写に用いる写真の一種であることから、設計図やおおよその計画そのものを指すようになったものです。そこから、すべての担当者がとるべき行動を把握しやすくするために誕生した設計図を作成するツールもブループリントと呼ばれます。

ブループリントでは、業務フローに従って「いつ」「どのようなアクション」を行うべきかをガイドし、それに従って担当者が適切な対応を迷わずにできるようにすることで、ミスを減らし、対応のスピードと質を上げることができます。結果として業務効率化につながり、業績アップが期待できます。

だれでもベテランと同じように対応できる

例えば、経験豊富なベテランとまだ経験の浅い担当者では営業成績に差が出やすかった営業活動も、営業プロセスの設計図を作成して各プロセスの業務フローを可視化し、そこにベテランのノウハウを反映させることができれば、その設計図のガイドに従って運用することで、だれもがベテランと同じように対応できるようになります。

また、ある業務が1人の担当者に専任されていて、その人が急に休むと誰も対応できず業務が滞ってしまう、いわゆる属人化の問題も業務フローを可視化することで解消することができます。

対応忘れやミスを防ぐことができる

営業などについてパターン化された業務フローを設計しておき、それに従って運用することで、次にするべきアクションを迷うことなく判断することができます。アクションの後はその内容をフィードバックするよう業務フローを設計することで、状況をチーム全体で共有することができます。もし、担当者が急に休んでも他のメンバーがすぐに代わりの対応ができるため、顧客を待たせずに済みます。こうした期限内の対応をしっかりとしていくことで、顧客満足度も向上できます。

また、例えば顧客の情報をデータ登録するアクションをする場合、どの項目をどのような形式で登録するかについてや、各項目の必須か否か、入力順なども設計することで、入力忘れやミスを防ぐことができます。例えば、顧客の電話番号を必須登録にしてハイフンの有無を指定することで、登録されるデータ形式が統一され、CRMから電話をかける機能や他システムとの連携などが容易になり、データ活用の幅が広がります。

リアルタイムな意思決定が可能になる

情報が発生したタイミングで的確に登録・更新するよう設計することで、情報を常に最新の状態にすることができます。これにより、リアルタイムでの意思決定や迅速な経営判断が可能になり、業績アップにつながります。

Zoho CRMのブループリント機能とは

Zoho CRM にはブループリント機能が備わっています(※)。営業プロセスや見込み客のステータス管理など様々なプロセスを設計図として描いて、それを CRM に適用して運用することができます。
※プロフェッショナルプラン以上が対象です。

例えば、営業プロセスの商談ステージでは、「訪問から3日以内に提案資料を提出し、回答を5日以内に確認する」など、商品・サービスに応じて多種多様の対応が求められます。Zoho CRM のブループリント機能では、こうした商談の開始から終了までの流れを実際に CRM 上で運用することが可能です。

見込み客のステータス管理

Zoho CRMの項目には「見込み客のステータス」があり、その見込み客がどのような対応段階にあるのかを表して管理できるようになっています。初期値としては、以下のような値が登録されています。
「連絡済み(不在)」「対応予定」「連絡済み(到達)」「無効」「失注」「未連絡」「見込みあり」「精査済み(対象外)」
この値はユーザの業務に合わせて変更が可能です。

Zoho CRM ブループリント機能のメリット

フローチャートの形で視覚的にわかりやすい
ドラッグ&ドロップ操作でプロセスを簡単に設定できる
プロセスの中で対応するべきタスクを自動化できる
設定されたプロセスが効果的に進行されているかどうかを分析できる

ドラッグ&ドロップ操作で簡単設定

ブループリント機能では、各ステージ(工程)を登録し、次のステージに移行するためのアクションを定義しながらプロセス全体の設計図を作成します。設計図の作成はドラッグ&ドロップ操作で簡単にでき、フローチャートの形で視覚的にもわかりやすくなっています。

設定イメージ Zohoサイトより

各ステージでとるべきアクションを管理する

例えば、「見積書を顧客に提出する前には割引率の上限を設定する」「商談ステージへ移行する前には顧客から発注書を取得する」など、営業プロセスの各ステージではさまざまな活動が行われるもので、こうした一連の活動が適切に行われるよう管理する必要があります。

Zoho CRM のブループリント機能では、各ステージに移行するために行うべきアクションを「前」、「後」、「移行中」の3つの段階に分けて登録でき、ここで登録されたアクションが実行されない限り、CRM 上で次のステージへ移行できないようコントロールすることができます。

設定イメージ Zohoサイトより

条件と期限の設定が可能

各ステージで行うべきタスクについて、その処理条件と期限を設定できます。例えば、割引率の上限を50%として指定したり、各タスクの処理にかける日数の上限を設定し、期限を過ぎるとアラートが表示されるように設定することができます。

設定イメージ Zohoサイトより

タスクの自動処理設定が可能

「受注したら他会計システムにデータを送信する」「契約の御礼メールを自動で送信する」など、日々のルーティンワークを自動で処理するように設定できます。

設定イメージ Zohoサイトより

分析して改善する

ブループリントで構築されたプロセスが適切かどうかを検証するため、チームメンバーの活動状況をステージごとに分析することができます。この分析により各ステージにおけるボトルネックを判別し、それを改善することで各営業担当者のパフォーマンスを向上し、営業成績アップにつなげます。

画面イメージ Zohoサイトより

Zoho CRM のブループリント機能を活用して営業パフォーマンスを上げよう!

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