CRMとは何でしょう?
CRMは Customer Relationship Managementを略したもので、顧客関係管理と訳されます。では、顧客関係管理とは何でしょうか。
企業が売上を上げるためには顧客との関係性を維持・向上させ続けなければなりません。そのためには、顧客情報を集約して管理することが必要になります。この顧客との関係を管理するためのアプローチ、もしくは、その目的のために開発されたツールがCRMです。
日本でも顧客情報を管理するということは、台帳という形で商店をはじめとしたさまざまな企業で利用されてきました。しかし、情報のIT化が急速に進んだ現在では、顧客とのコミュニケーションが複雑化する中、顧客の情報を蓄積するデータベースの役割は非常に重要なものになっています。
顧客の住所や電話番号をはじめとした基礎的な情報から、メールや電話などで行ったコミュニケーション、商談、見積り、購入の履歴など、あらゆる情報をデジタル化してCRMに蓄積することによって、営業をはじめとした企業活動を支えることができます。
CRMとSFAの違いは?
CRMと同じような言葉で「SFA」がよく聞かれます。この二つは同義のものだと捉えられることもありますが、正確には異なっています。
SFAはSales Force Automationの略であり、営業のための力を自動化すること、つまり、営業活動の支援ツールです。CRMは顧客の情報を一元的に集約して管理するツールなのにたいして、SFAはそのCRMで管理しているデータを元に実際の営業活動をアシストする役割を果たすものです。
例えば、Webフォームを通じてメールアドレスや氏名などの基礎情報を獲得し、その情報を元に、その顧客の興味ある商品・サービスや予算などの関連情報も取得します。そして、取得したこれらの情報を整理して管理するのがCRMであり、SFAはこうした情報を元に自動で顧客にメールを送信したり、営業活動のタスクを担当者に割り当てたりすることができます。
CRMは企業の5つの課題を解決する!
企業が営業活動において直面する課題にはどんなものがあるでしょうか。企業が業績を上げるためには、人員体制や予算などの限られた資源や激しい競合との争いという厳しい環境の中で、営業活動をしていかなければなりません。そうした企業が直面する課題のうち重要度の高いものを5つ取り上げ、それらの課題がCRMによってどのように解決されるのかを見てみましょう。
課題その1.情報が散在して一元的に管理できない!
Excelなどの表計算ソフトを用いて情報を管理していませんか?
表計算ソフトで管理している企業は現在でも意外と多いようです。この方法では目の前の業務を処理して、記録することにはできますが、情報をさまざまな視点から分析するには向いていません。そのため、結果としてこれまでの各営業担当者が経験してきたことや勘に基づいて判断する方法に頼るしかありません。
また、顧客の情報管理するシステムのいずれかを導入している場合でも、システムでは氏名や会社名などの基礎的な情報は管理されているものの、営業の活動内容や顧客からの反応などといった営業で得られた情報は、さまざまな場所に散在したまま管理されていないケースが多くみられます。
これでは、せっかく獲得した情報も営業アプローチに活かせません。
CRMを利用すると、顧客の基礎情報を一元的に管理し、さらに商談や過去の販売履歴などの営業活動で獲得した情報を関連付けて管理することができます。これにより営業活動の実態が把握しやすくなります。そして、欲しい情報を探す手間が大幅に減らせる上に、データを元に得られる洞察によって効果的なアプローチができます。また、事業戦略においてより適切な判断ができる材料にもなります。
課題その2.タイムリーな営業アプローチができない!
新規顧客を獲得する重要なポイントとなるのは、営業担当者が客先を訪問した後にいかに迅速に対応するかです。
しかし、企業によってはそうした営業活動が制約されてしまうケースも少なくありません。例えば、顧客情報を外部へ持ち出すことを禁止している企業もあるでしょう。その場合、営業担当者は訪問した顧客に関する情報を入力するにはいったん会社に戻らなければならず、戻って入力した後、ようやく顧客への対応を始めることになります。
こうした対応の遅れは、新規顧客を獲得するチャンスを逃してしまいかねません。
CRMを利用すると、訪問先で得た顧客の情報を外出先からいつでも登録することができるため、常に営業チームのメンバーがどこにいてもすぐに情報を共有することができます。これにより、資料の送付や質問への回答もどこにいてもすぐに対応できます。こうした迅速な対応を続けることで、結果として商談相手の満足度を高めることができ、新規顧客の獲得につながります。
課題その3.顧客対応のミスや漏れが発生してしまう!
IT技術の普及で、顧客とのコミュニケーション手段はメール・電話・SNSなど、さまざまなチャネルが利用されるようになりました。複数のチャネルを通じたコミュニケーションができ、気軽に連絡が取りやすくなりましたが、その一方で、全てのチャネルを管理して対応するのには手間がかります。
また、顧客とコミュニケーションをとるには、その顧客に関する情報や過去に対応した履歴なども把握しておかなければ、顧客対応のミスや漏れが発生する要因になります。顧客からの全ての問い合わせに迅速で丁寧に対応できなければ、顧客に不信感を与えることになり、商談のチャンスを逃してしまうかもしれません。
CRMには、こうした全てのチャネルを通じたコミュニケーションを一元的に管理できる機能が備わっているものがあります。さらに、インターネット電話のサービスと連携させることで架電・受電の情報を蓄積することができます。
このような迅速で適切にコミュニケーションがとれる体制を構築していくことで、顧客からの信頼を築き、結果として商談を確実に受注につなげることができるようになります。
課題その4.本当に役に立つレポートを作成できていない!
顧客から収集したデータは、ただ蓄積するだけでは意味がありません。売り上げを伸ばすには、そうしたデータを活用して営業戦略に役立てる必要があります。そのためには、蓄積したデータを分析したり、その結果をわかりやすくレポートにまとめることも重要な業務になります。しかし、実際にはレポートを作成すること自体に時間をかけていても、そのレポートが有効に活用できていない企業も少なくありません。
また、業務改善に必要なレポートは状況に応じて異なりますが、その度にレポートを作成しているようでは、迅速な判断が行えないばかりか、本来戦略の検討に注力すべきところ、そこまでもたどりつけないことにもなりかねません。
これでは業績を向上させるための効果的な戦略を導きだせず、企業を成長させることはできません。
CRMを活用すると、営業活動に関するレポートをすぐに作成することができます。リアルタイムなデータを元にレポートを作成すると活動の進捗を正確に把握できるため、適切で迅速に対策をすることができます。
さらに、作成したレポートは関係者に自動で送信することもできます。こうしてレポート作成にかかる工数を削減することができ、本来注力するべき活動にその分の時間を充てることができます。
課題その5.営業アプローチが成果につながらない!
営業担当者の重要なミッションは商談を受注に結びつけることです。そのため、営業活動を効率化することは大きな課題になります。そうは言っても、やみくもに訪問して件数を増やしたり、有効な戦略もなしに営業の電話をかけたりしても、一方的な営業アプローチになるだけでとても受注に結び付くとはいえません。それは顧客にとっても迷惑な行為であり、不信感を与えてしまいます。結果として、企業の評価を下げてしまうことになります。
営業を効率化させるためには、顧客ニーズを把握し、適切なアプローチをすることが大切です。
CRMを利用すると、収集した顧客の情報を活用することで営業活動の効率化を図ることができます。例えば、Webページへのアクセスやメールの開封、Facebookのコメントなど、顧客がとるオンライン上の行動を把握すれば、購買に対する意識を顧客ごとに把握することができます。こうした顧客の行動に関する情報はCRMで自動的に整理され、データとして蓄積されます。営業担当者はそのデータを元に活動することができ、顧客への適切なアプローチができるようになります。
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